筆跡鑑定の需要
日本の筆跡鑑定士は数こそ少ないとはいえ筆跡鑑定の需要は大きいといえます。
どんな時に筆跡鑑定が必要になるのでしょうか。
まず多いのは、ある人物を誹謗中傷する文書の作成者の特定です。
例えば、Aさんが会社で昇進をしたとします。
すると昇進を果たした翌日から社内にその人の事を中傷するような内容の手書き文書が出回り始めます。
Aさんは自分の昇進をねたむ人の犯行を疑い、筆跡鑑定士に心当たりのある人の手書き文字の残された文書を鑑定してもらいます。
すると、犯人は同期で入社した社員である事が判明したため、Aさんは筆跡鑑定証を元に謝罪を要求する示談を行う、中傷行為をやめさせることができました。
さらに、筆跡鑑定は落書き犯の特定にも用いられる事があります。
例えばABC社の女子トイレに、ある時から性的な内容の落書きが相次ぐようになります。
ABC社はこの行為を止めるために筆跡鑑定士に落書きの鑑定・調査を依頼、結果常に出入りしている清掃業者の男性の筆跡である事が分かり、その業者への依頼を中止することで落書きはぴったりやみました。
また、遺言書の本人特定にも筆跡鑑定は重要な役割を果たします。
遺言書に偏った内容の財産相続が記述されている場合、不満の声が出る場合があります。
極端な例ですが、Bさんが亡くなり、遺言書には弟に全額譲り、兄には一切相続しないと書かれているとします。
兄は偽造を疑い、自分の相続権を主張します。
弟は遺言書が偽造されていない事を証明するために筆跡鑑定を依頼し、印鑑・筆跡が本人のものに違いない事が判明しました。


